body 身体, breath 呼吸

心の状態と呼吸の関係

びっくりしたとき、ストレスを感じているとき、怒っているときなど、ふと意識してみると肩と胸あたりで浅く速い呼吸をしているのに気が付かれると思います。首がうなだれて前のめりだったり、肩に力が入っていたりもするでしょう。

その逆に、何かに集中しているときや十分にくつろいでいる状態にあると、呼吸は静かで深く、ストロークの長いものになっていますよね。

どんな状況にあっても意識的にこの深い呼吸をおこなうと、呼吸をつかさどる自律神経から脳へと「深い呼吸にある状態である→ポジティブな状況にある」という情報が渡ります。肩を左右に気持ちよく開き、胸を張って背筋をすっと伸ばしながら深い呼吸を繰り返すと、感情の回路が繋ぎ変わるのが感じられるのではないでしょうか。胸を張った状態で落ち込んだり、背筋がきれいに伸びた状態で怒り続けたりって、なかなかやりにくいものなんです。

ヨガの生理学では心の状態は呼吸にあらわれ、呼吸をコントロールすれば心の状態をコントロールすることが出来ると教えています。

そういえば「落ち着くには、まず深呼吸!」なんて、ヨガ的なところじゃなくてもよく言われていますよね。以前参加したコーチングの講座でも、「フィジオロジー」として、とても似たようなことを教えていただきました。

あー、繋がってる。ずっとずっと昔から当たり前のことなのね、と改めて納得。

真実、として伝えられ続けてきた智慧の力強さ、説得力を感じます。

body 身体, breath 呼吸

ヨガ用語 2 プラーナ

プラーナ(prana)とは、簡単に言うと「気」です。宇宙の森羅万象を動かす根本的なエネルギーのことで、あらゆるもの、あらゆる生命体の内にあるものとされています。現代科学では、人もモノも宇宙も全て「分子」で構成されているということですので、言葉が違うだけであながちものすごく怪しげな(カルト的、呪術的な?)ことを言っているわけでもないんですね。むしろ、ヨガの起源は5000年ほど前に遡るとされているので、その頃からこんなことがわかっていたとすればスゴイことなのかも。

正しくアーサナをおこなうと、大気中にあるプラーナを自身の身体に取り入れることができるとされ、プラーナで満ちた身体は生命力にあふれています。ケガや病気なども、きちんとヨガな生活をしていると早く治りやすいように感じます。
以前は年に1-2回は扁桃腺がやられ寝込んでいた私も、ヨガを始めてから随分と元気です。廻りが良くなるので、お酒には弱くなりましたが…

正しい呼吸とともにヨガの方法で身体を動かすと、気の流れや血行が良くなり、様々な症状に対してセルフケアが出来るようになります。また、普段から気の流れを良くしておくことで、心身ともにバランスの良い、快適な状態を維持できるようになります。

私はある程度身体が出来て(ヨガが身に付いて)からは、なかなか時間がとれずアーサナをしてない日が続くとどことなく身体の調子がおかしく感じられて、「アーサナしたい!」と身体が頭に言ってくるようになりました。それでも諸事情によりその声に従わずにいると体調は下降線、試しに少し身体を動かすと一気に軽くなるという経験を何度もしています。身体メンテナンスの道具や自らに出す処方箋としても、ヨガってなかなか「使える」んです。

毎日じゃなくても大丈夫。ご自分のペースで続けていてください。いつの日か、身体が(そして、その持ち主のご自身が)変わっていることに気が付きますよ❤

breath 呼吸, mind ヨガ的哲学

ヨガ用語 1 アーサナ

ご存知の通りヨガはインド発祥のもので、用語の多くはサンスクリット語です。
現状、日本やシンガポールを含む多くの地域では様々なポーズをとることが「ヨガ」と呼ばれていますが、それはヨガのほんの一部で、正しくはヨガの方法でのポーズ、体位のことを「アーサナ」といいます。(例:ブジャンガ アーサナ(bhujanga asana)→コブラのポーズ、ハラ アーサナ(hala asana)→鋤のポーズ など)
アーサナは、日本語では「座位」と直訳でき、真理・神に近づく(これが本来のヨガの主たる目的とされています)ための準備段階のうちの一つとされています。長時間座って瞑想していられるような強い体を、アーサナにより作っていこうというアプローチなんですね。

正しい *呼吸* とともにおこなって初めて ヨガのポーズ としてのアーサナになります。ただポーズをとるだけでも、ストレッチや筋力をつけるなどといった効果はありますが、呼吸と体の連動を意識しつつ行うと、より深いところまで効いたり、呼吸によってさらに緩める、伸ばすといった体のコントロールをすることができたり、鎮まって行く自分に気がつけたりと、一般的なエクササイズとは一味違う効果も感じられるようになって、ますますヨガが面白くなってくるかと思います。