mind ヨガ的哲学

スワスティカ(吉祥印)

先日、小学生のお子さんをお持ちの方と話していて、お寺の地図記号の話題になりました。いわゆる卍のマーク(まんじ)なのですが、ぱっと見、ナチスの鉤十字に見えるのでちょっとギョッとする、というような話でした。
確かに、西洋の方達にとっては特にその印象が強く、ネガティブな反応をされることはよくあるように思います。その方は海外生活が長いこともあり、西洋的なものの見方が身近にあるのだろうと納得しました。

私の場合は、はるか昔 社会科の授業で地図記号として習った際に、当時の先生が「仏教と関わりがあるしるしだから、お寺の地図記号はこれ」と説明され、私の中に他の知識がなかったこともあり、すんなりとそういうもの、と意識に入っていったように思います。
その後、ヨガが自分の生活の一部になるにつれ、ヒンドゥー教におけるまんじ卐(←手?の向きが反対のこの形)が私にとってはより身近なものとなりました。このマークは、サンスクリットではスワスティカ(swastika)と呼び、吉祥印とされています。語源は、英語ではwell beingと訳され、幸せとか健康(=良い状態)という意味のサンスクリット swastikです。実際にインドやネパールを旅行していると、寺院の周辺だけではなく、列車の窓から見える小屋の壁や、なんとなく歩いている街中の建物などに描いてあったりと、あちこちで目にする一般的なものでした。

インド周辺で私がよく目にしたタイプのスワスティカ。朱色で描かれていることも多かったです

日本語版Wikipediaで卍(まんじ)という項目を見ると、「最も古いと知られている卍はウクライナのメジネで発見された、旧石器時代の紀元前1万年に象牙で掘られた鳥の置物での複雑な蛇行パターンの一部」「ヨーロッパでは新石器時代から似たような記号が使われており、最も古典的で普遍的な文様の一つ」とありました。
まんじのマーク自体は世界中で見られ、ネイティブアメリカンの文化やアフリカ各地においても日用品や窓の装飾などにも使われているようです。日本では家紋としても使われているようですね。シンプルな形で、誰でもバランスよく模倣できますし、おそらくいろいろな場所で同時多発的に使われていたものなのかなと個人的には考えています。

どの文化に属しているか、身近であるかなどによって、捉え方や見え方が違う、ということは、このマークに限らず実はたくさんあるのだろうな、などど脱線しつつ、考えさせられました。できるだけ多角的に、俯瞰的に、物事を見ることができるようにありたいです。😌(まだまだ修行中。。)🧘‍♀️

全ての人が、いのちが、健康で幸せにありますように🙏 

 

(という願いはありつつ、雑食のワタシ…)