膝を抱え(#1)→脚を伸ばす(#2)というように流れがあります。硬くなりがちな腿裏(ハムストリングス)、前屈などの際にも伸ばすことがポイントとなる膝裏、臀部を柔軟にしていきます。バランスを取る軸脚は、床上の足裏を正しく意識して使い、しなやかな筋肉をつけていきます。脚力とバランス力の強化は、気持ちを安定させ前向きにする効果があるとされています。それぞれ数呼吸分はキープして、対応箇所にじっくり効かせましょう。
脚が強張り膝を抱えにくい場合は、まずは腿裏を抱えるポーズ(#3)を練習して、少しずつ柔軟性を高めていくようにします。
#1
軸脚の膝は曲げずにまっすぐと、床を足裏全体で押すようにしてバランスをとりましょう。1)つま先の付け根のふっくらした部分(趾球/しきゅう)、2)かかとの丸み、 3)かかとと母趾球(親指の付け根側)を結ぶアーチ、 4)かかとと小趾球(小指の付け根側)を結ぶアーチ、の4点をそれぞれ意識します。
#2
軸足裏をしっかりと床に押し付けてバランスを取りながら、膝を抱えていた手で足を両サイドから持ち、ゆっくりと脚を伸ばしていきます。上げる足の爪先は自分側へ、かかとは前方へ突き出すようにします。バランスを取るために、軸脚の膝が曲がりがちになりますが、意識的に足裏を使い、膝、腿を上へ引くように意識し、おへそを引き込み、胸を高く、尾骨をまっすぐ床に向けて身体を引き上げます。膝裏、腿裏、臀部の伸びが#1の体勢よりさらにしっかりと感じられるようになります。
#3
腿裏やお尻の筋肉が伸びにくく、膝を胸の近くまで引き上げるのが難しく感じられる方は、こちらを練習します。軸脚のポイントは#1と同じです。
骨盤を真っ直ぐ立て、出っ尻にならないように注意して、上げる側の膝近くの腿裏に手を当てて少しずつ無理なくできるところまで引き上げていきます。膝裏や臀部の伸びをじんわりと感じられるように、感覚に慣れてきたらさらに少し引き上げてみましょう。
初めて行う際やバランスが不安な場合は、壁際などで行い、バランスを崩した時にすぐに手をつけるようにします。膝裏・腿裏が柔らかくなってくると、腰の伸びも良くなり、前屈など他の体の動かし方にも違いが出ます。様々なポーズの完成度が高まったり、できなかったポーズもできるようになったりと変化を感じられるようになりますよ。