breath 呼吸

ヨガ的呼吸のしかた

「アーサナ」の項目でも触れましたが、ヨガでは「呼吸」をとても大切にしています。

同じポーズをしていても、深い呼吸が伴っていると身体の奥深くに効いて、一見ゆっくりと地味な動きをしたように感じても汗がぽたぽたと出てきたり、次の日にしっかりと筋肉痛になっていたりします。この筋肉痛は、スポーツやマシントレーニングの後に筋肉の表面に感じる「アイタタ…😖」といったものとは違い、もっと内側の部分にじんわりと感じるものです。使う筋肉が違うんですね。逆に言うと、アーサナをやったけれども汗もかかず、次の日あまり変化を感じなかった場合は、アーサナをおこなった際の呼吸が浅かったと考えることが出来ます。

では、深い呼吸とはどうすれば良いのでしょうか?

基本的にヨガの際には鼻腔を使って腹式呼吸をする、と言うことを知っている方は多いと思います。それをもう少し進めてみましょう。

おへそから指約3本分下方、皮膚の表面から2-3cm内側にあるとされる「丹田(たんでん)」を意識します。腹筋で丹田を背中側にじわじわと押し続けながら、鼻から同じ速度で吐き続けます。吐き尽くして身体の中に真空を作るようなつもりで。もう何も出てこない、となったらゆっくりとお腹を緩めて鼻から自然に空気を入れるようにします。

この繰り返しなのですが、始めのうちは吐ききろうと頑張りすぎると、勢いよく音を立てて吸ってしまう人も多いようです。吐く際に、肩はリラックスしてやや後ろに開きぎみにするのがポイントです。しっかり吐くと、その後体が慌てて酸素を取り入れようと反応するので、その状況を内側から観察し、意識を向けながら行うと呼吸のコントロールがしやすくなってくるはずです。この呼吸が正しくできると、それだけでデトックス効果があるんです。

腹式呼吸を意識するには、仰向けになって両手をおへそのあたりに置いてゆっくりと深い鼻呼吸をしてみる、というのも効果的です。呼吸の際のお腹の上がり下がりを手のひらで感じてみてください。「吐ききる」という感覚をつかむように少しずつ練習してみましょう。やりすぎは肺に負担をかけるので、ほどほどに、気持ち良さを感じられるくらいで行うようにしてください。また、花粉症や風邪で鼻が詰まっているときなどは、無理に鼻呼吸をする必要はありません。

アーサナをやりながら呼吸を意識する、というのは特にヨガ初心者には難しいかと思います。私もそうでした。一生懸命慣れないポーズをとろうとしていると、気はそぞろになりがちで、なかなか集中しにくいですよね。始めは、あまり完璧にやろうとせず「呼吸を深くした方がアーサナの効果は高いんだ」と知っておく、また「出来るだけたくさん吐こう」と心がけるだけでも違いますよ。

「これまで私がやっていたのは何だったの」という世界が、アナタを待っています。✨

たくさんの方に体感していただきたいです。気楽に、続けてみてくださいね。